今回は「毛細血管は「腸活」で強くなる」
著者 藤田紘一郎氏の本の要約です。要約をさっと動画で見たい方はこちら、約9分です。
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「毛細血管は「腸活」で強くなる」 著者 藤田紘一郎氏
若々しく、美しく見える人の共通点。それは、「腸と毛細血管」です!毛細血管は、細胞一つ一つに栄養と酸素を運ぶ役割を担っており、細胞の新陳代謝に貢献しています。この新陳代謝に影響するのが、生活習慣のなかでも特に食事です。本書では、食習慣が腸と毛細血管の若返り、そして健康長寿をコントロールするしくみについて、詳しくお話します。
本書の要点
1.体のなかの「ゴミ出し」ができていないから老化が進む
2.実年齢より老けて見えるのは、毛細血管の衰えが原因
3.「腸もれ」が肌も髪も老けさせ、様々な病気を引き起こす
4.毛細血管と腸の「もれ」を防ぐ食事術は、糖質制限と栄養バランス
5.「若々しさ」の秘訣は、毎日の生活習慣を改善すること
体のなかの「ゴミ出し」ができていないから老化が進む
多くの人は、加齢=老化と捉えがちですが、身体のメカニズムを正しく保とうとすることで、老化のスピードを遅くし、若々しくあることは可能です。そこで重要なのが、「破壊」と「生産」という工程です。私たちの身体の細胞は、日々破壊されています。これは、「オートファジー(細胞が古くなったとき、自食=オートファジーするという生命現象)」の研究によっても明らかにされている体内システムの一つです。たとえば、腸の上皮細胞は、約数日で新しい細胞と入れ替わります。こうした破壊作業を進めさせるためには、「腸もれ」「血管もれ」を起こさないことが重要です。特に、若々しく長生きするためには、遺伝よりも慢性炎症の要因を排除する必要があります。よって、腸と毛細血管の2つのもれを改善して体内のゴミを除き、十分な栄養と酸素を循環させることが重要となります。
実年齢より老けて見えるのは、毛細血管の衰えが原因
さて、毛細血管と老化についてお話しますと、トピックは「血液の質は、あなたの食べたものと腸の状態で決まる」です。毛細血管のもっとも大事な働きは、物質の交換。細胞の一つ一つに栄養と酸素と水分を運び、オートファジーによって出たゴミなどの老廃物や二酸化炭素、余分な水分を回収してくれます。毛細血管が老化すると、髪のツヤがなくなる、皮膚にシワが増える、疲れやすい、精神的に不安定になりやすい、日中に眠くなるなどの不調をきたします。実年齢より老けて見える場合も、総じて毛細血管のもれが発生しているといえます。
毛細血管は、紫外線などのダメージから生成される「活性酸素」によってダメージを受けます。すると、毛細血管の細胞が劣化し、若々しさをつくり出せなくなるだけでなく、免疫力の低下やがんのリスクを高めます。特に、現代人の食生活だと、人生100年時代に耐えうる身体の状態にはなっていません。日本人の場合、白米や甘いものの過剰摂取により、毛細血管が「糖化」して、たんぱくを劣化させる反応が生じます。すると、シワが増えたり、体力が落ちてしまうのです。そうならないためには、毛細血管のもれを改善する「Tie2(タイツ―)」という細胞センサーを活性化させることが重要。たとえば、シナモン、ルイボスティー、ヒハツに(コショウの仲間)は、毛細血管のもれを改善する効果が期待されています。
「腸もれ」が肌も髪も老けさせ、様々な病気を引き起こす
毛細血管もれと腸もれは、互いに関係しあっているため、腸もれを治さなければ、血管の炎症も止めることはできません。本書の『腸もれチェックシート(p. 85を参照)』の項目をみても、日本人の大半が、程度の差はあれど、腸もれを起こしていると予測されます。これは、現代の日本食の代表となるファーストフードやコンビニ弁当に含まれる食品添加物が原因です。食品添加物は、腸内細菌の数を減らし、悪玉菌の増殖を進めてしまうからです。パンやラーメン、パスタ、うどん、お菓子などに含まれる小麦粉も懸念物質です。
腸内細菌の状態を確認するには、大便を観察します。状態が良い場合は、大便は黄金食に近く、においも少なめです。腸もれがあると、風邪やアレルギー、糖尿病、がんや脳梗塞のリスクも高まりますので、次の重要ポイントでご紹介する「小さな習慣」をコツコツ積み上げていきましょう!
毛細血管と腸の「もれ」を防ぐ食事術は、糖質制限と栄養バランス
糖質の摂りすぎは体内に糖化を起こし、毛細血管もれと腸もれを起こします。そのため、糖質制限を成功させなければ、若々しさを取り戻すことは難しいです。でも、白米や甘いものってとても美味しそうにみえますよね。食べたいのを我慢できない!という方もいらっしゃるかと思いますが、糖質制限で大事なのは、「たんぱくをしっかり摂ること」。ルイボスティーにも、毛細血管を健全に保つ効果があります。ほかには、マイタケとシイタケに豊富なビタミンDには、血管の老化を抑える効果がありますので、もどし汁や煮汁も残さずとるようにしましょう。
一方、腸もれの改善には、納豆、メカブ、モズク、オクラ、ヤマイモなどネバネバ食品がおススメです。あとは、水溶性食物繊維もいいです。
腸内細菌が水素をたくさんつくり出し、それが体内をめぐるようになれば、活性酸素に害された腸の細胞や毛細血管を回復させることができます。ほかには、お酢にも含まれる短鎖脂肪酸もおすすめ。さらに美肌を目指すのであれば、煮魚のようにコラーゲンが豊富な魚の皮ごと食べられる料理、小魚、乳製品もいいでしょう。
そして、食事とともに重要なのが、マグネシウムの摂取です。硬水を毎日1リットル飲むだけで、心筋梗塞のリスクを抑える効果があります。
「若々しさ」の秘訣は、毎日の生活習慣を改善すること
上記のように、毛細血管もれと腸もれを改善するためには、日々の食生活を気遣うことが欠かせません。さらに、手足など末端まで温めることで、全身の臓器が活発に働けるようになります。副交感神経優位になって身体が温まると毛細血管の新陳代謝力が上がります。なので、夜間にもしっかり睡眠をとって、緊張状態をほぐすことが大切です。入浴中のストレッチで血管のコリをほぐすのもいいですね。あと、どうしても熟睡できなくてお悩みの方は、日中の運動量を増やしてみましょう。睡眠の質を上げるためには、自律神経のバランスを整えることも重要なので、起床後は朝日を浴びて、朝食をきちんと摂ることを心掛けましょう。
最後に、筋肉の活動量を上げる方法についてもご紹介します。たとえば、通勤時にインターバル速歩をしてみましょう。ゆっくり歩くのと早く歩くのを約3分ずつ繰り返したり、歩幅を大きくしたりして、血流をよくします。また、腹式呼吸をすると、腸の動きが改善されます。自律神経の緊張をやわらげるためには、足裏のツボ押しもおすすめですよ。
このように、健康のために毎日できることを少しずつ継続して、腸もれと毛細血管もれを改善し、若々しさがよみがえってくるのをぜひ実感してみてください!
まとめ
今回は、腸もれと毛細血管もれを改善するための生活習慣のコツをお伝えしてきました。本書には、医学的な根拠や食事メニュー例など、要約では書ききれなかった健康情報がたくさんあります。最近、年齢のわりに老けて見えるな~とお悩みの方!ぜひ本書を読んで、若返りのコツを実践してみてくださいね!
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