今回は、「カイチュウ博士と発酵仮面の腸健康法」
著者 藤田紘一郎氏、小泉武夫氏の本の要約です。要約をさっと動画で見たい方はこちら、約8分です。
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「カイチュウ博士と発酵仮面の腸健康法」 著者 藤田紘一郎氏、小泉武夫氏
腸は人間の健康を司る最も重要な器官の1つであり、腸を強く健全にしておくと様々な病魔を避けることができます。腸が元気なら、心も体も元気ハツラツになるのです。腸では、人間の免疫の七割が作られるということなので、腸を強くしておくことは健康と若さと長生きにつながります。
現代は防腐剤や食品添加物などが入ったものをたくさん食べています。こうした生き物でないものを食べることは人類の35億年の歴史のなかで、ここ40年くらいにすぎないのです。我々にとって人工のものはものすごい異物のため、腸内細菌が死んでしまいます。アレルギーを持っている子供に、有機農業の野菜やなるべく天然の肉を食べさせていたら、アトピーやアレルギーがなくなったという事例もあります。このように本要約では、食べるべきでないもの、本当に食べるべきものについて3つの章に分けて詳しく解説しています。
本書の要点は以下の3点です。
1、添加物こそ珍食、奇食
2、清潔社会は体を弱らせる
3、頭ではなく、腸が食べたいものを食べる
添加物こそ珍食、奇食
40年ほど前まではなかったアトピーやぜんそくが出てきたのは、この文明社会で、便利で清潔でいつでもどこでも好きなものを食べられるようになったのが一番の原因です。また添加物や防腐剤のような、生き物でないものを食べることは人類の35億年の歴史のなかで、ここ40年くらいにすぎないのです。昆虫食など、ゲテモノと呼ばれているものでも、コンビニで売られているような添加物がたくさん盛り込まれたものよりかは、遥かに良い食事なのです。実際に、様々な昆虫を食べて生活している地域の人は、少なくとも日本人よりは病気も少なく健康的なのです。
添加物や防腐剤で腐らないものは、もはや自然の食べものではありません。そういったものを食べている人間から、様々な病気が出てくるのは当たり前なのです。そのため、我々は生命がみなぎっている野菜を食べなければなりません。電気をつけて夜も眠らせず卵を産ませたり、早く産ませるためのホルモンや抗生物質をバンバン投与してできた食肉は、もはや肉ではないのです。
また多くのファストフードは、いったん化学調味料の味を覚えさせ、それが恋しくなるような常習性になるような方向にもっていく。一種の依存薬のようなものです。次章では、我々人類がどれほど清潔な世界にいるのかを具体的に解説しています。
清潔社会は体を弱らせる
私たちは近年、全くの無菌状態で育てられています。生まれたばかりですぐアトピーになっている赤ちゃんのウンチを調べると、40%の赤ちゃんから大腸菌が一匹も出なかったのです。
大腸菌が出ないということは、赤ちゃんをこの世で生き物として育てていないということなのです。生まれたらすぐ無菌室に入れ、無菌の食べものを与えています。我々人類はそんな環境に住んだことがない。体は汚い環境で生きるような仕組みになっているのです。今やコンビニ弁当でも、検査して1g中に大腸菌が、10個以上いたらダメなどと、強制的なことをやっています。
そのため、世の中は大腸菌がいない不自然な食品ばかりです。その結果、菌に対して人間の抵抗性がなくなってしまうため、ほんのちょっとした菌でもやられてしまうのです。さらに、腐ってはいけないからと食品添加物と防腐剤を入れます。すると今度は食べた人の腸がやられてしまいます。添加物は腸で処理できないため、腸壁をいじめ、腸内細菌を殺してしまいます。このように、現代の日本人の生活は抗菌のしすぎで、体が弱るような生活をしてしまっているのです。
頭ではなく、腸が食べたいものを食べる
食べものには食べて疲れるものと、食べて癒されるものがあります。これは人によって、またはタイミングによって変わってきますが、例えば脂の多い肉を食べると疲れる、逆に魚の煮付けや漬物で癒される、などです。こういった場合、頭で食べたいと思うものでなく、腸が要求しているから癒されるのです。本当に食べるべきなのは、今食べたいなと思うものなのです。三大栄養素がこうだから栄養学的にこれを食べなくちゃ、と頭から出発するのではなく、今食べたいと思うものを食べる。食べたいと思うものは、腸が欲しがっているということですから、これが一番正解なのです。
また、普段我々が口にしている和食にも、免疫力を上げる効果が盛り込まれているのです。ゴボウやサトイモといった土の中の根菜、白菜やほうれん草などの葉物、味噌汁や豆腐、納豆などの大豆、魚など、ほぼすべての食材においてミネラルが豊富であるという共通点があります。そして驚くべきことに、すべて低カロリーなのです。さらに、細胞を老化させたりガン化させると言われている活性酸素を抑えるものが、和食にはたくさん入っているのです。
現代では添加物や防腐剤などが入った、活性酸素を増やす食べものばかりです。しかし我々のすぐ近くに、和食というものすごい健康食がある。日本人としてこの大きなメリットを活かさない手はないのではないでしょうか。
まとめ
本要約では、今や当たり前となっている添加物や防腐剤などの具体的な危険性、いかに現代の日本人が清潔な生活を送っているのか、また、清潔にしすぎることで起こる弊害、そして本当に食べるべきなのは何なのかについて3つのポイントに分けて解説しました。現代では本当に今食べたいものではなく、何となく食べている、お腹が空いたからとりあえず食べている、と脳で食べるものを選んでいることが多いと思います。しかし食べたいと思うものが、腸が欲しているものであると本書では主張されています。また、添加物を摂ることで活性酸素が増え、老化やガンのリスクにつながるため、添加物をなるべく避け、和食を摂ることが腸の健康につながるのです。
本書では、要約で扱えなかった「お酒をまろやかにする水の力」「摂ったほうが良いサプリメントとは」についても詳しく解説されています。少しでも興味を持った人は、是非一度本書を手に取って読んでみてください。
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