食に関する本のブログ

白米中毒(白澤卓二氏)要約

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今回は、「白米中毒」

著者 白澤卓二氏の本の要約です。さっと動画で見たい方はこちら、約7分です。

文章で読みたい方は、こちら。目次でお好きなところからお読みいただけます。

「白米中毒」 著者 白澤卓二氏

「白米は身体に良いからたくさん食べよう」
そんな風に考えているのなら、あなたも”白米中毒”かもしれません。
現在の日本人の主食は白米ですが、それが身体に良いかと言われれば、それは大きなウソなのです。本書では、白米を食べることの危険性に焦点を当てて説明していきます。

本書の要点は、以下の3つです。
(1)日本人が白米を食べる理由
(2)白米は危険な”マイルドドラッグ”である
(3)「白米中毒」からの脱出

日本人が白米を食べる理由

先ほども述べましたが、現在の日本人の主食は白米です。ジャガイモや麦など、主食になり得るものはたくさん考えられますが、一体なぜ日本人は主食に”米”を選んだのでしょうか?

この理由は複数あります。まず、米は“種”ですから、長期保存が可能です。これは、冷蔵庫のない時代に生きる人々にとっては非常に優れた点でした。それだけではなく、お米は単位面積辺りの収穫量が他の穀物に比べて圧倒的に高いという特性も持ち合わせています。さらに水稲は「連作障害」がほとんど起こらなかったため、休耕地を作る必要がありません。これは狭い国土に住んでいる日本人にとっては、大変ありがたかったと言えるでしょう。

このような優れた穀物である水稲を栽培するためには、一定以上の気温と、とてもたくさんの水が必要になってきます。これは、日本のような温暖で多湿なモンスーン気候での栽培が最も適しています。日本で稲作を中心とする農業が盛んになったのは、このような日本の風土があっていたからだということができます。

白米は危険な”マイルドドラッグ”である

先ほど白米は、伝統的な日本人の生活や風土に密接に関わってきたことを説明しました。ですが、この「白米」こそが、日本人が日常的に摂取し、最も依存している危険極まりない「ドラッグ」なのです。
そもそも、「ドラッグ」と呼ばれるものは、覚醒剤や麻薬などの「ハードドラッグ」や、マリファナやマジックマッシュルームなどの、ハードドラッグよりも比較的健康への危険性が低い「ソフトドラッグ」があります。

一般的な人であれば、普段生活をしている中でハードドラッグやソフトドラッグを使用する機会はほぼ無いでしょう。また、お酒をお酒と知らないで飲み続けたり、(受動喫煙を除けば)「タバコを吸っている」という自覚なしにタバコを吸うことはないはずです。
しかしながら、もしあなたが知らないだけで、毎日あなたの身体に危険なドラッグが入っているとしたらどうでしょうか?日常生活の中を、「生活必需品のふりをしたドラッグ」が闊歩しているとしたらどうでしょうか?

ハードドラッグやソフトドラッグほど急激な危険性はないものの、強烈な中毒性をもたらし、徐々に人々の身体を蝕んでいくもの、それが「マイルドドラッグ」です。
この“気づかずに体を蝕まれている点”こそ、「マイルドドラッグ」の恐ろしい点です。

マイルドドラッグとは何か。それはまず危険極まりない「砂糖」であり、そして「白米」をはじめとする、精製された炭水化物です。では、実際マイルドドラッグを摂取すると、どのようなことが起こるのでしょうか?

脳には「報酬系」と呼ばれる神経系があり、これは刺激を受けると「ドーパミン」や「エンドルフィン」と呼ばれる神経伝達物質を分泌します。このドーパミンやエンドルフィンは強烈な快感を脳内にもたらします。
これらの神経伝達物質の作用は強烈です。分泌される量が多かったり、感受性が高くなりすぎると、依存症に陥ってしまいます。特に覚醒剤などのハードドラッグを使用すると、ドーパミンが過剰に分泌されて強烈な快感が発生します。この快感を求めて薬物を常習し、依存症に陥ってしまいます。

そしてこれはソフトドラッグでもマイルドドラッグでも同じことが起こります。常習性の行動を作るのは、報酬系に強いシグナルが送られた時です。そしてこのシグナルは、人に快感を覚えさせるものならなんでもそれになり得るのです。

著者が「白米は身体に悪い」というと、多くの場合反発の意見が寄せられます。そしてそのような白米が大好きな人を、本書では「白米原理主義者」と呼んでいます。
殆どの日本人が子供の頃から白いご飯をたくさん食べています。しかし白米を食べることは、本質的には砂糖を食べているのと同じようなものです。しかし、このような食生活を誰もおかしいとは思っていません。そう、日本人全員が「白米原理主義」に洗脳されているのです。

「白米中毒」からの脱出

では日本人が多く陥ってしまっている「白米中毒」から脱出するためには、どうすれば良いのでしょうか。本書では、2つの脱出方法が記されています。

まず一つ目は、「食卓から白米を抜く」ことです。中途半端な気持ちで量を減らそうと思っても、所詮は無理なのです。ならばいっそのこと、食卓からご飯を抜けば良いのです。

二つ目は、「玄米を食べること」です。著者は、白米を食べることに関しては厳しく否定しますが、玄米食に関しては大いに推奨しています。米は、「精製」という過程を経ることで、本来の米には共に備わっているはずの「栄養素」と「カロリー」が分離し、カロリーだけの白米になってしまいます。この「精製」という過程が問題なのであって、米本来の「栄養素」は非常に身体に良いので、玄米でお米を食べることに関しては著者は推奨しているのです。

まとめ

このように本要約では、白米がどのように日本人に関わっているのか、マイルドドラッグである白米が身体に悪い理由、そして「白米中毒」から脱出する方法について解説しました。本文にはそれ以外に具体的な「脱白米食」のためのレシピ等が載っていますので、是非参考にしてみてください。

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