料理研究家-関口絢子の体にいいレシピ

【糖化を防ぐ料理】食べ合わせやちょい足しで老化予防!

料理研究家-関口絢子の体にいいレシピ

今回は抗糖化食材4つと効果的なレシピをご紹介していきます。
前回、糖化についての動画を配信したところ、非常に反響をいただきまして、みなさんから、揚げ物を
控えようと思いますとか、結構いろいろなお声いただいたのです。
私も揚げ物も大好きですし、肉料理なんかもよく食べるので、今回は何を食べちゃいけないとか、こうしなきゃいけないではなく、むしろ食べて糖化を防ごうという非常に前向きなお話をしていきたいと思います。
なので、とっても楽しいお話になります。
結局、後からエビデンスが追っかけてくるような感じで、何気なく、やっていたことが、実はすごく体にいいことだったんだっていうことって、たくさんあると思うんです。
そんな感じで、野菜に含まれる抗酸化物質と抗糖化って非常に深い関わりがあるようなので、抗酸化作用の多い野菜類をたくさん食べている方なんかは、自然に恩恵を受けていたりしていると思います。
今回は4つの食材に絞ってお話をしていきますけれど、これから続々といろいろな食材とその効果についても、お話ししていきたいと思います。

抗糖化に良い食材をご紹介する前に、まず糖化について軽くお話をしておきます。

どうして糖化が起きるのか、そして糖化になるとどうしていけないのかというお話です。
まず糖化というのは、体内で糖とたんぱく質が結合してしまうことを糖化と言います。
その他、食べ物の中にも糖化物質が含まれているんですけれども、一番注意しなきゃいけないのは体内で起こる糖化なんです。
血糖値が高くなる食事をしていると、高血糖状態になります。数字で言うと140mg/dl以上ぐらいなのですが、かなり高血糖になって、落ちていくピークみたいな所です。
こういうのを、血糖スパイクといってこの血糖スパイクが起きることで、血管壁に障害を起こすのです。
その結果、動脈硬化、脳卒中、心臓病などのリスクになっていくのです。
糖の中の0.1%ぐらいがアルデヒドという毒素を作るのです。
このアルデヒドというのはアルコールを分解した時に発生するものと同じなのですが、このアルデヒドと
たんぱく質が結合したAGEというのは特に悪さをするとされています。
AGEというのは、終末糖化産物(老化の原因物質)といって、体の中で分解しにくくなってしまって、蓄積していく一方なので、なるべく糖化させないような食べ方とか、糖化を防ぐような食品というものがありますので、今回は、そのあたりを中心にお話をしていきます。
糖化を防ぐ食べ方というのは、糖質を単独で摂らないということもありますし、甘いものとかジュースとか、そういったものを、空腹時に飲んだりすると一気に血糖値に響きますので、食べる順番を変えるだけでも、だいぶ防げることができるんです。
血糖値を緩やかにしていく食べ方というのは、一番最初に、お酢を使ったものを、そして食物繊維が多いものを食べておくだけでも変わってきます。例えば、わかめの酢の物なんかは、まさに食物繊維とお酢の掛け算したものなので食後の血糖値の上昇を抑えることができるのです。
例えば、中華丼とかマーボー丼とか牛丼のように、具材が一緒にのって食べられるような食べ方だと血糖値の上昇を抑えることが出来るのです。その他に糖質分解酵素を阻害するという食べ方があります。
糖質分解酵素ってβグルコシナーゼというものがあるのですが、それを阻害する食べ物というのがあるんです。
具体的には、イチゴとかキウイなどにも含まれているんですけれども、イチゴとかキウイを一緒に入れたようなサラダを食べるとさらに血糖値を抑える食べ方ができるということになるんです。
糖化は酸化に比べて、反応途中にできる物質を分解する能力が、私たちの体にはあまり備わっていませんので
食べ物とか食事の仕方で気をつけていくしかないんです。
その分解をするのを助けたりとか、または排出を助けたりという食品が色々あることがわかっているんです。
抗糖化作用があるといわれるものがいくつも存在しています。
抗酸化作用と深い関わりがあるようなので、抗酸化物質を多く含んでいる食材というのは抗糖化作用にもいいという食材が多いんです。特に野菜なんかに多く含まれていたりします。糖化を防ぐ調理法というのもあって、揚げ物よりは煮物、焼くよりは蒸すみたいなそういうのもあるのですが、あまりそこで制限してしまうと、メニューの幅も限られてしまうし、ちょっと窮屈な感じします。そこで、調理法とかはそんなに変えずに、いつもの料理にプラスしたり、一緒に食べることで、糖化を防いでくれるというような食べ方をご紹介したいと思います。

抗糖化食材1 ゴボウ

食材1つ目、ゴボウです。
ごぼうには、アルクチゲニンとその配糖体のアルクチンという物質を含んでいます。
この2つの成分が抗糖化に役立つといわれています。リグニンや食物繊維のイヌリンなんかも多く含まれているので、血糖コントロールにも役立ちます。
アルクチゲニンとこの配糖体のアルクチンは、腸内細菌によって女性ホルモン様物質のエンテロラクトンという物質になるんです。がんの予防や生理活性機能がいくつもわかっています。
そのゴボウを作り置きしておく、便利な塩きんぴらにしたいと思います。
ごぼうの塩きんぴらを作ります。(材料:ゴボウ、鰹節、塩、米油、ごま油)
まずゴボウです。それから鰹節、ごま油、香り付けに、最後使いますので、炒めるときは、米油を使っていきます。
そしてお塩になります。ゴボウです。よく洗いました。ちょっとヒゲのように出ている、根っこのところだけ、ちょっとそいでおきます。
ゴボウには皮の部分にクロロゲン酸という抗酸化物質、たくさん含んでいますので、皮はきれいに洗えばそのまま召し上がっていただいてもいいと思います。
きんぴらなので、ごぼうを細切りにしていきます。アルクチゲニンとかアルクチンっていう抗糖化物質と、またさらにクロロゲン酸の抗酸化物質が一緒に入るということで、さらに効果的ですね。
ゴボウ、全部カットしました。ゴボウが、どんどん茶色っぽくなりますけれども、先ほどお話したような、クロロゲン酸というポリフェノールなのでくれぐれもお水にさらさないようにしてください。
あと、ゴボウにもビタミンCなんかも含まれますので、ここでお水にさらしてしまうと、栄養の流出がもったいないので、ぜひこのまま使ってください。
米油を適当にひきます。今回は、レシピというよりは、こんな風にして食べるといいですよぐらいな感じで、あの適当で進めていきたいと思います。
ゴボウです。もしちょっと硬さが気になる方は、少しここでお水を入れて、炒め煮しながら、ゴボウを柔らかくしていくとお好みの固さに調整ができます。
歯ごたえ、残したい方はこのまま炒めていってください。お好みの状態になったら味付けをしていきます。
ゴボウが、炒まりました。結構、今回は、歯ごたえのあるような感じで仕上げています。
ここで、鰹節、ごま油、お塩を加えていきます。香り付けのごま油です。
鰹節を加えます。お好みの量ですね。ちょっと多めに入れていきますね。
お塩で、味をととのえます。あとは、混ぜれば完成です。
ゴボウの塩きんぴらです。これを作り置きしておくと便利です。お弁当のおかずにもおすすめです。
召し上がるときはなるべく食事の最初の方に、こういったおかず食べておくといいと思います。

抗酸化食品2 トマト

続いてトマトです。
トマトはビタミンCやβカロテン、そしてリコピン、ルチンを含みます。
抗糖化という部分では、ルチンが活躍してくれるんですけれども、抗酸化物質やポリフェノールによっても、
さらに、このルチンが働きを相乗効果で助けてくれるということで、抗糖化食材そして、召し上がっていただくといいと思います。抗糖化に役立つトマトと同じような役割がある玉ねぎと、そしてパクチーです。
合わせてマリネをしたものを作ります。これは、揚げ物とかお肉料理なんかの付け合わせとか、ソースみたいにかけて召し上がって頂くだけでも、抗糖化作用を発揮してくれる便利なレシピになります。

トマトのサワーマリネ
材料は、こちらです。(材料:トマト、玉ねぎ、パクチー、酢、塩)
トマトに玉ねぎ、そしてパクチーですね。コリアンダーです。あとはお酢とお塩になります。
お酢は、レモン汁を使っていただいても結構です。
トマト1cm 位に切っていきます。トマトがこんな感じです。続いて玉ねぎのみじん切りです。
たまねぎは、ちょっと入れすぎると辛くなりますので、味付けのアクセントみたいな感覚で、量は決めてください。
お水にさらしたりはしませんので、そのまま使っていきます。タマネギの硫化アリルの成分によってこの抗糖化はさらにパワーアップします。パクチーも細かく刻んでいきます。
全部こちらボウルに入りました。
ここからは、味付けなんですけれども、シンプルに塩とお酢だけです。
焼いたチキンと合わせたり、その他揚げ物なんかにも非常に相性がいいです。
お酢の量も適当なんですけれども、トマトの酸味に合わせて調節してください。
これで和えれば完成です。

抗糖化食材3 そば

続いての抗糖化食材は、おそばです。
あのお蕎麦で、食べていただいてもいいんですけれども、今回はそば粉を使ったすいとんをご紹介します。
こちらも、ルチンがやはり抗糖化にいいんですけれども、このルチンってビタミンCと食べ合わせるととても
いいそうなのでビタミンC食材を一緒に入れて、仕上げていきたいと思います。
小麦粉の代わりにそば粉を使うということで、いろいろなビタミンやミネラルも多く摂れますし、抗糖化というの、期待できますので糖化しにくい体になるという一石二鳥です。
材料はこちらです。(材料:そば粉、お好みの野菜、味噌、だし)
そば粉、そしてお野菜、こちらも冷蔵庫に入ってたお野菜適当に使いますけれども、ビタミンCとお蕎麦のルチンの相性がいいのでビタミンCが入っているカブとか、人参に入ってますけど、そういったものをセレクトしています。あとはお出汁とお味噌です。
お出汁を入れて、とり始めます。そば粉は外殻ごと粉にしたものの方がルチンの量は多くなりますので、白っぽいお粉よりは、少し黒っぽいお粉の方が栄養的には、おすすめです。
そば粉に、熱湯を加えてちょっとのりっぽくなってくるんですけれども、弾力が出るぐらいの硬さまで混ぜていきます。ちょっと熱湯が入っているので、弾力があってプリッとした雰囲気になってます。
こんな状態にしておきます。お出汁のほう十分だしていきますね。お出汁はお好みのものをお使いください。
お野菜を煮ていきます。火の通りにくいものから入れていくといいと思います。
お野菜がある程度煮えてきましたので、先ほどのそば粉を練ったものを入れて落としていきます。
スプーンを軽く温めて、ちょっと濡らしてからまとめていくと落としやすくなります。
すいとんが入りました。最後に火の通りやすいお野菜を入れます。
カブの葉っぱの部分はね、火の通りが早いのでこういう野菜は最後の方に入れておきます。
すいとんの方は2~3分茹でれば、もう完成しますので、その頃のタイミングを見計らって1回火を止めます。
お味噌を溶かしていきます。お味噌は煮立たせてしまうと、せっかくの風味が飛んでしまいますので、なるべく
煮立たせない手前ぐらいで味噌を溶かしていきますね。

最後はアスパラです。

アスパラにもルチンって含まれているんです。
そのほかアスパラギン酸というのがあってストレスを軽減したりとか、質の高い睡眠にも役立つアミノ酸なんです。
このアスパラをフリットにしたいと思います。揚げ物は、控えめにと思っていた方も、安心して召し上がっていただけるレシピです。
材料はこちらです。アスパラ、そして天ぷら粉と米油です。
良い油を使うようにしてください。米油は、オレイン酸が多いので加熱調理には向いています。
アスパラは、下の方硬いので皮が硬いところだけ取り除いておきます。
適当な大きさ、コロコロコロっとひと口大に切っていきます。
ひと口大に切ったアスパラに天ぷらの衣をつけて揚げていきます。(小鍋で油少なめにすると経済的です)
揚げたてのアスパラのフリットにお塩を振っておきます。レモン汁をかけるとなおgood!!

今回は糖化にいい食材とそのレシピをご紹介しました。

このAGEには向いてて、でもこっちのAGEにはあまり効かないとかね。
いろいろ、得手不得手が食材によっても色々あるんです。
なので、この食材がいいって言ったから、それだけを食べれば良いということではなく、続々といろいろな情報はお伝えしていきますので、とにかくバランスよく品数多く食べるというのはやはり基本です。
後から エビデンスというのは、ついてきますので、ぜひそんな健康的なお食事を目指しながら、今回ご紹介した食材もちょっと意識してみてください。
積極的に美味しく食べれるような嬉しい情報をどんどん配信したいと思います。

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