今回は「健康で美しくいたければ珪素をとりなさい!」
著者、菅野光男氏の本の要約です。要約をさっと動画で見たい方はこちら、約8分です。
文章で読みたい方は、こちら。目次でお好きなところからお読みいただけます。
「健康で美しくいたければ珪素をとりなさい」 著者 菅野光男氏
誰もがみんな健康で長生きしたいと思っています。しかし、いくら長生きしても体の痛みや調子の悪さに苦しんでいては人生を最大限楽しむ事はできません。本書は病気や老化から守るためには、人間が本来持っている自然治癒力を毎日の生活で高めることをテーマにしています。本要約では心の養生、食養生、生活養生の3つの観点から、珪素というミネラルに注目して自然治癒力を高める方法を解説しています。
本書の要点は以下の3つです。
- 人が病気になる理由
- 健康のカギを握る「脳・腸・免疫」
- 珪素の重要な役割
人が病気になる理由
人間の老化は体内に発生した活性酸素と呼ばれるものによって、細胞がダメージを受け、酸化することをいいます。活性酸素は紫外線やストレス、飲酒、喫煙、電磁波などの刺激で増えることがわかっています。これを防ぐためには植物に含まれているファイトケミカルを取り入れることが重要です。また、がんの予防にも食生活が非常に重要です。アメリカで発表された研究では、がんや心臓病、脳卒中などの病気は薬では治らない、毎日の食生活を改善することが一番効果的であるとされています。
本書ではがんにならないための予防策として禁酒、禁煙、禁肉の3つのルールを基本としています。過度の肉食によって私たちの体内に発がん物質や腐敗毒が多く作られることがわかったのです。そのためかつての日本人のように野菜中心の食生活に戻るべきなのです。特に現代人に不足している栄養素が食物繊維です。食物繊維は肉類や魚介類、卵類には含まれていないため、不足しやすい栄養素です。
さらにストレスによる健康被害も大きく、睡眠不足や栄養失調によって精神的な安定性が失われているケースが多いです。正しい食生活や生活リズムに変えていくことで免疫力が高まり、心も体も健康でいられるのです。
健康のカギを握る「脳・腸・免疫」
これまでの医学では脳、腸、免疫の順で健康が作られるとされてきました。しかし本書では腸、脳、免疫の順に重要だとされています。人間にとって重要なホルモンであるセロトニンやドーパミンは腸で作られていることが明らかになっています。そのため腸が健康でないと身体的にも精神的にも健康ではないと言えるのです。
さらに腸は人の免疫機能の約7割を担っていることがわかっています。その場所をパイエルドームと呼び、このパイエルドームが免疫において最も重要な働きをしているのです。パイエルドームは日々多くの病原体や細菌と戦っています。このパイエルドームを活性化させるには、毎日の食生活で食物繊維や発酵食品などを多く摂ることが重要です。食物繊維には水に溶ける水溶性のものと、水に溶けない不溶性のものの2種類あります。そのうち水溶性の食物繊維の方が珪素が多く含まれているため重要です。水溶性食物繊維が多く含まれている食材としては、こんぶやわかめなどの海藻類、大麦ライ麦などの穀類、果物類、ニンニクやごぼうなどの野菜類などです。
また、老化の原因である活性酸素を防ぐファイトケミカルが多く含まれている野菜も重要です。ファイトケミカルには高い抗酸化作用があるため、老化防止になるだけでなくがんなどの多くの病気の予防にも役立つと考えられています。ファイトケミカルはお茶やワインに含まれるカテキン、ぶどうやブルーベリーなどの色素であるアントシアニン、唐辛子などに含まれるカプサイシンなどがあります。これらは活性酸素を防ぐだけでなく、パイエルドームも活発にしてくれるため積極的に摂りたい食材です。
珪素の重要な役割
珪素とは人間の健康長寿に欠かせないミネラルです。珪素は私たちの血管や皮膚や骨、毛髪などあらゆる組織に存在しています。この珪素は年齢を重ねていくごとに減っていきます。すると臓器や皮膚などのトラブルを引き起こす原因になります。珪素は細胞の老化のスピードを遅くしてくれるのです。そのため珪素を含む食品を日常の食事で摂ることが重要です。しかし珪素は水に溶けることがないためそのまま体内に入れても有毒です。珪素が吸収されるには水溶性珪素を摂らなければなりません。
水溶性珪素は食物繊維に含まれていることが多いです。そのため食物繊維が豊富な穀類や豆類、海藻類、きのこ類、野菜類を毎日の食事で摂ることが重要です。また、水溶性珪素を含む天然水やサプリメントも効果があります。さらに、水溶性だけでなく不溶性でも体内に吸収する方法があります。食事を腹六分目にする、長期発酵させる、長時間煮込むという工夫をすれば吸収されにくい不溶性でも吸収効率を上げることができます。
珪素を摂ることで人間の健康に与える影響は大きく分けて、血管の強化、デトックス効果、骨の強化、抗酸化作用、ミトコンドリアの強化の5つあります。そのため肌の老化防止や免疫力の強化、動脈硬化や心臓病の防止など多くの役割を担っています。このように病気の予防に役立つだけでなくアンチエイジングとしても大きな役割を果たすのが珪素なのです。
まとめ
ここまでで多くの人が病気になってしまう原因や食生活によって健康な体が作られる仕組み、珪素の重要な役割などについて解説しました。水溶性珪素はドイツでは既に必須栄養素として重要視されるほど広く知られています。
本書では水溶性珪素こそ病気の治療だけでなく人間の健康や美容に欠かせないものだと言われています。しかしそれ以前に栄養の偏らない健康な食生活を心がけることが大切なのです。
本書では要約で扱えなかった「珪素は長寿遺伝子をオンにする」「著者の医療に対する想い」についても触れられています。少しでも興味を持った人は、是非一度手に取って読んでみてください。
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