今回は「医者いらず、クスリいらずの健康法」
著者 真弓定夫氏の本の要約です。要約をさっと動画で見たい方はこちら、約8分です。
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「医者いらず、クスリいらずの健康法」 著者 真弓定夫氏
現代人の多くは栄養の偏った食事をとっています。日本人には2種類の偏食があります。日本人の食文化に適した野菜や魚中心のものを食べないという偏食と、日本人の体に合わないパン、乳製品、肉類ばかり食べるという偏食です。こういった偏食でアレルギーや生活習慣病が発症してしまうとなかなか治りにくいのが現状です。このような状態から脱するためには根本の生活習慣から見直す必要があります。本要約では自然治癒力を高めて健康な体を作る方法3つのポイントに分けて解説しています。本書の要点は以下の3つです。
1、食生活で健康に
2、見直すべき習慣
3、自然の掟にかなった健康法
食生活で健康に
古くから日本人の心身の健康支えてきたものはご飯でした。昔からの日本食こそが日本人の体に合った食事なのです。しかし最近では周りを見渡せば西洋料理、中国料理、エスニック料理で溢れかえっています。さらに野菜の消費量も減っています。野菜が不足すれば自律神経のバランスが崩れ、心筋梗塞や胃潰瘍、がんなどの代表的な生活習慣病のリスクが生じてきます。加えて野菜嫌いと情緒不安定には密接な関係があることがわかりました。私たちの体は栄養が欠けるとたちまち体調を崩してしまうのです。
また、食品汚染にも気をつけなければなりません。ほとんどの食品に使われている添加物、農薬、遺伝子組み換え食品など自然界には存在しない物質です。このようなものを体に入れることに問題がないわけがありません。しかし、出来る限り地域の旬の食べ物を食卓に乗せるように心がければ、食品汚染の害は最低限防ぐことができます。
動物性食品を過剰に摂取しすぎていることも問題視されています。本来人間の構造は草食動物寄りにできています。爪はかぎ爪ではないし犬歯は発達していません。このことから、人間の食事は植物性食品と動物性食品が7対1の割合になるのが最も好ましいのです。まさに日本食が優れた食生活であったことがわかります。私たちは今こそかつての日本食の習慣を取り戻す必要があるのです。
見直すべき習慣
現在は医療が進歩して様々な薬が存在しています。しかし、医療が進歩しているのに病気や患者は減っていません。薬に頼りすぎて自分の体の本来の免疫力を失っている可能性があるのです。そのため自然治癒力を重視した方向へ転換しなければなりません。
現代人の健康を損なっている大きな原因の1つとして、遅寝遅起きが挙げられます。遅寝遅起きによって自律神経のバランスが崩れ、免疫力が低下し、アレルギーや生活習慣病、精神病などが引き起こされるリスクが高まります。また、姿勢が悪いことによって呼吸が
浅くなり、体の機能が低下している場合もあります。良い姿勢をキープすることも効果的な健康法の1つと言えます。
さらに、子供の頃に外で遊ばないことが原因で免疫が弱くアレルギーが発症しやすいといった問題もあります。過度の消毒や防菌防カビなども免疫の弱い体を作る要因の1つです。また、冷房や暖房も健康面を考えると良くないことがわかります。無理矢理温度を変えると不自然な体温になって自律神経とホルモンのバランスが乱れるのです。他にも室内の明るすぎや物音が原因で睡眠の質が下がり、健康を損なうといった例もあります。その結果、ストレスによる免疫機能の低下、学習能力の低下、生理周期の乱れが起こってくるのです。このように自然の掟に逆らった暮らしが人間の体に悪影響をもたらしているのです。
自然の掟にかなった健康法
より自然に近い生活の仕方が私たちの健康づくりの土台になります。例えば子供が素足で遊ぶようにすればバランス感覚が養われ、転びにくくなります。また、歩いたり走ったりして足が鍛えられていると心臓が丈夫になります。よく噛むことも大切です。現代人の咀嚼回数は弥生時代の6分の1以下にまで減っているのです。顔面の筋肉は噛むことによって養われます。顔面の筋肉がないと表情が乏しくなり無気力、無感動、無関心などに関係してきます。このように一昔前では当たり前に行われていた健康的な習慣が現在では失われつつあるのです。
最近では子供がテレビゲームにハマることも問題視されています。著しい視力の低下や姿勢の悪化で子供の頃から健康を害している人が多くいるのです。小学生くらいの年齢でも、背骨の湾曲や心肺機能の低下によって脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすケースが増えています。こういった事態は外で遊ぶことによって防ぐことができます。外で過ごして体を動かすことによって感情が豊かになり、うつ病予防に役立つのです。
また、親の小言によって子供が高血圧になることも示唆されています。頻繁に怒られることで子供の体でストレスホルモンが増え、それが日常になると肩こりや腰痛といった症状も出てきます。その結果、睡眠の質が悪くなり日中の活動が疎かになるのです。これを防ぐためには親が謙虚になって子供の意思を最大限尊重してあげることです。子供は親の言う通りに育つのではなく、親のする通りに育つということを覚えておかなくてはなりません。
まとめ
ここまでで、食べ物によって健康を害していることや私たちの生活に根付いてしまった悪い習慣、より自然に近い形で過ごすことについて解説しました。時代が進むにつれて人はどんどん自然に反した暮らしに変わっています。しかしそうした中で以前では考えられなかった年齢層に健康被害が出ているのは事実です。一刻も早くこれに気づき、私たち人間の体に合った自然な生き方に戻していく必要があるのです。
本書では要約で扱えなかった「シックハウス症候群から身を守る」「軟食と牛乳が視力低下の根本原因」についても触れられています。少しでも興味を持った人は、是非一度手に取って読んでみてください。
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