今回は「免疫力が上がるアルカリ性体質になる食べ方」
著者「小峰一雄」氏の本の要約です。要約をさっと動画で見たい方は、約7分です。
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みなさんはふと自分の口臭が気になったり、口の中が酸っぱく感じることはありますか?
そんなときは、もしかしたら皆さんが思っている以上に体に負担をかけているのかもしれません。
今回の要約では、口の中が酸性に保たれた状態、ひいては酸性体質が体にとってどれほど悪影響を与えているのかについて説明していきます。
そのうえで生活をどのように改善すれば、アルカリ性体質になることができるかについても、詳しく解説していきます。
ぜひ、最後までお楽しみください!
酸性体質が病気をつくる!(病気とpHの関係性)
普段マスクをしていると、今までの生活では自覚がなかった口臭に気づくことがあります。口から酸っぱい臭いがする場合、どう対処すると良いのでしょうか。
口の中が酸っぱく感じる時、もしかしたらあなたの口の中は酸性になっているのかも知れません。通常口の中のpHは6.8~7.0の中性だと言われています。
そもそもpHとはその液体が酸性なのか、アルカリ性なのかを表す尺度です。数値は普通1から14までの値となり、7が真ん中で「中性」といいます。pHが7より小さいと「酸性」、7より大きいと「アルカリ性」となります。
食べ物を食べたり飲んだりすることで、食物飲料の酸や口の中の細菌が出す酸により、口の中が酸性に傾くのです。
口の中が酸性に傾いている時、実は皆さんが思っている以上には体に負担がかかっています。では、どのような負担がかかっているのか、具体例をいくつか紹介しましょう。
例えば口の中が酸性になると血球の動きが悪くなり免疫力が低下します。
免疫力が低下すると病気にかかりやすくなったり、体調不良が治りにくくなったりと、健康上悪いことがたくさん起こります。
また、疲れやすいのも酸性体質のせいと言えます。
私たちは疲れたとき、体からは乳酸を含む酸性物質が出ますが、通常これらの酸性物質はミネラルによって中和されます。
しかし酸性体質だとミネラルによって中和されるのが遅れ、疲労が取れにくくなるのです。
さらに言うと、酸性体質によって皮膚炎や口内炎、骨粗鬆症を引き起こす可能性があります。そして栄養バランスが崩れると二型糖尿病、痛風、腎臓結石、脳卒中や動脈硬化など、ありとあらゆる生活習慣病のリスクも上がると言えるでしょう。
このように体を健康に保つためには、酸性体質を中性に変える必要があります。そしてさらに健康になるためにはpHをさらに上げる、つまりアルカリ性体質に変えることが必要です。
体のpHを上げ、体内を常にアルカリ性に保つことで免疫力が上がり、さまざまなウイルスや病気から身を守ることができるのです。
アルカリ性体質になるための食事術
ここまでは「酸性体質」がどれほど人体にとって良くない状態なのかを解説しました。では具体的にはどのように生活の中で工夫すればpHを高め「アルカリ性体質」になれるのでしょうか。
ここでは、具体的な食事方法について解説します。
まず、アルカリ性食品にはどのようなものがあるのでしょうか。
実はネット上で酸性食品とアルカリ性食品の表をチェックしても、サイトによって結果が違う場合があります。なぜなら、pH値を「食品自体を測ったものか」「食べて体内に入ったことを想定した状態で測ったのか」によって異なるからです。
例えば、梅干しはそのまま測ると酸性食品になりますが、食べて体内に入るとアルカリ性食品に変わります。ここで大切なのはその食品が体内に入った状態での働きですので、ここでは体内におけるpH値を基準に解説します。
まずは、pH3~5の酸性食品の具体例を挙げましょう。
本書では酸性食品の具体例として、紅茶、チーズ、ピクルス、チョコレート、フルーツ缶詰、ジュース、小麦製品などが挙げられています。
普段これらの食品を好んで食べられている方も皆さんの中には多いのではないでしょうか。
では次に、pH9~10の著者がおすすめするアルカリ性食品の具体例を挙げましょう。
本書ではアルカリ性食品の具体例として、オリーブオイル、穀物、マンゴーやメロンの果物、レタスやほうれん草などの葉野菜、海藻などが挙げられています。
酸性食品では肉類や加工食品が多いのに対して、アルカリ性食品は野菜や果物などが多い事がお分かりいただけたでしょうか
普段みなさんはどちらの食品をより多く摂っていますか。もし酸性食品の方を摂取する機会が多ければ、酸性体質である可能性があるので、ぜひ今日から炭水化物と動物性たんぱく質、特に肉類を減らし、果物や野菜を増やすよう心がけてください。
ただし、何が何でも酸性食品をゼロにする必要はありません。ヨーロッパでは酸性食品を20%、アルカリ性食品を80%摂取することが理想とされています。とはいえ最初から酸性食品20%を達成するのは難しいことですので、最初のうちは最低でも酸性食品が全体の食事の50%を超えることないように心がけるのが良いでしょう。
そして徐々にアルカリ性食品の割合を増やしていき、最終的にはアルカリ性食品の摂取80%を意識しましょう。
アルカリ性体質になるための生活術
先ほどは酸性体質を改善するためのもっとも重要な食事について解説してきました。ですが、酸性体質をつくってしまう要因は食習慣だけではありません。
そこで最後に、日常生活に注目して、その他酸性体質に導く要因と改善方法について解説していきます。
酸性体質をつくる大きな要因の一つ、それはストレスです。
著者のクリニックで患者の唾液を調べたところ、強いストレス症状を訴える人の多くが酸性体質であることが分かりました。その一方でリラックスしていると唾液がアルカリ性に戻ったという検証結果も出ています。
ちなみにストレスを感じた時、甘いものを食べるとストレスが解消できると思っている人も多いですが、それは大きな間違いです。糖分を摂ると脳が一瞬、麻痺した状態になり、ストレスを感じなくなるだけで、その作用が切れるとより強いストレスを感じるようになってしまいます。さらに、そもそも砂糖は酸性物質ですからpHを下げてしまいます。
ストレスは酸性体質をつくると同時に、免疫力を低下させます。
そのためストレスを溜めないよう、適度にストレス解消をすることが大切です。
具体的には、軽度のストレスの場合には言いたいことを言ってみることや、深呼吸をしてみたり、あえて悩み事を考えないようにすることがおすすめです。重症ストレスの場合には呼吸法を変えたり瞑想を始めてみるのも良いでしょう。クリニックで相談してみるのも有効な手段です。
ストレスと上手に付き合い病気に強い体づくりを目指しましょう。
まとめ
今回は「免疫力が上がるアルカリ性体質になる食べ方」を要約しました!
もしかすると、初めてアルカリ性食品、酸性食品を知った方もいるのではないでしょうか。
それでは、最後に復習です。
普段私たちが口にする食品はアルカリ性食品と酸性食品に分けることができます。
安価で手に入りやすく調理が簡単な食品の中には免疫力を低下させたり、生活習慣病を引き起こす要因となる酸性食品があります。
加工食品や肉類を減らす代わりに野菜や果物、植物由来の油や調味料を使うことで口に入れるアルカリ性食品の割合を増やし、健康のために体をアルカリ性体質に変えていきましょう。
また、身の回りの環境から受けるストレスを適切に対処したり、普段服用している薬、購入している農作物の農薬について今一度見直してみましょう。
本当は必要ない薬かもしれませんし、体に有害な物質が含まれている可能性があります。
知らず知らずのうちに酸性体質にならないためにも必要ないものにはっきりNOと言えるようになりましょう。
他にもどの食品が酸性食品でアルカリ性食品か詳しく知りたい方や、環境から受けるストレスにどのようなものがあるか気になる方はぜひ本書を参考にしながら、普段の食生活を見直してみてください。
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