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玄米のエビデンス 第2章(西島千春氏)要約

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今回は「玄米のエビデンス 第2章」 

著者 西島千春氏の本の要約です。

さっと動画で見たい方はこちら、約7分です。

文章で読みたい方は、こちら。目次でお好きなところからお読みいただけます。

玄米のエビデンス 第2章 著者 西島千春氏

皆さんは「マクロビオティック」をご存知でしょうか?聞いたことがないという人や、名前は聞いたことがあるけどよく分かってない、という方も多いのではないでしょうか。今回は玄米の効用について様々な方が記述したものをまとめた「玄米のエビデンス」の第二章についての要約をしていきます。テーマは「マクロビオティック実践者から学ぶ玄米健康法」で、著者は女子栄養大学医科研究室の管理栄養士である西島千春氏です。本要約を通じてマクロビオティックについての理解を深め、今後の食生活の改善の一助になれば幸いです。

本要約の要点は以下の3つです。
(1)マクロビオティックとは何か
(2)玄米が体に良い理由
(3)マクロビオティックによるダイエット効果

マクロビオティックとは何か

それではまず「マクロビオティック」とは何かについて解説していきます。まず、マクロビオティックの「マクロ」とは、ミクロの反対で「大きい」、「ビオ」とは、バイオと同じで「生命」を意味し、「ティック」は「術」や「学」という意味です。すなわち大きな視野で自身の生命を生かす方法です。具体的に言えば、「主食は玄米、副食には野菜や豆類、海藻を主体とする、穀物菜食の食養生法」のことです。

このマクロビオティックの歴史を語るには二人の日本人が重要になってきます。それが石塚左玄と桜沢如一です。時は明治時代に遡ります。明治時代、西洋文化が日本に押し寄せたのはご存知だと思います。そんな中、軍医であった石塚左玄は、西洋の学説と東洋の陰陽論を融合させた食養療法を提唱しました。その食養療法とは、日本の伝統的な食習慣であった穀物菜食を医療食として完成させたものでした。その後、石塚式食養法は世界観を発展させ、体系化されて「マクロビオティック」として今日まで受け継がれてきました。それを行った人物こそ桜沢如一なのです。

このマクロビオティックを実践している方の健康状態は、一般的な日本人よりも良いものであることが研究によって明らかになっています。そして、その1番の理由こそ「玄米」なのです。それでは一体なぜ「玄米」は体に良いのでしょうか。次はその理由について解説していきます。

玄米が体に良い理由

マクロビオティックが体に良い1番の理由は、「主食が玄米である」ということです。今日の日本人の主食は白米ですが、実はこれは栄養価的にはかなり問題です。白米とは、玄米の糠層と胚を取り除いて胚乳だけにしたものですが、実はこの「糠層と胚」にこそ私たち日本人にとって不足しがちな栄養が多く含まれているのです。

主食を白米から玄米に変えるだけで、そんなに栄養価が変わるの?そう思われる方も少なくないと思います。そこで、実際どのような差があるのか、白米を主食とする日本人の一般的な食と、玄米を主食とする食を比較してみましょう。ここでは各栄養素について、1日あたりの「望ましい摂取量」を定めた日本人の食事摂取量2015年度版を基準に比較していきます。

まずは「白米を主食とする日本人の一般的な食」について見ていきましょう。この場合、男女ともにビタミンB1、B6、マグネシウム、食物繊維が少なく、女性ではさらに鉄が不足傾向です。しかし、「主食を玄米に変えた場合」はそのほとんどの栄養素において「望ましい量」を超えています。この豊富な栄養素こそが、玄米が体に良い理由なのです。

マクロビオティックによるダイエット効果

このように玄米を主食としたマクロビオティックは体に非常に良いことがわかりましたが、さらに嬉しいことがあります。それは「マクロビオティックはダイエットに最適」だということです。これについても詳しく解説していきましょう。

マクロビオティックがダイエットに最適である理由は、玄米のその食感にあります。玄米は白米と違って、糠層と胚を取り除いていないため、少し硬さがあり、噛み応えがあるのが特徴的です。意外かもしれませんが、これがダイエットに非常に効果があるのです。

コメの味は、化学的な旨みよりも、舌触りや硬さなどの物理的な要因が強く影響すると考えられています。その点玄米では、噛み応えがあり、また噛むごとに甘さが出るなど、旨味が十分にあります。そのため、副食には味付けのシンプルなものが合うのかもしれません。このようにして、取りすぎが気になるような食塩や糖分を抑えることができます。

また、玄米には噛み応えがあるということは、言い換えれば私たちはよく噛まなければいけません。そして、この「よく噛む」といった行為は、様々なメリットがあります。日本咀嚼学会では、「ひ・み・こ・の・は・が・いーぜ」という標語を通じて、①肥満の防止②味覚の発達③言葉の発音がはっきり④脳の発達⑤歯の病気を予防⑥ガンの予防⑦胃腸の働きを促進⑧全身の体力向上の効果を紹介しています。特に食事に関わる①肥満の防止と②味覚の発達はダイエットをするうえで直接的に関わってきます。

このように玄米主食のマクロビオティックには栄養価以外にも「よく噛む」ことによって肥満の防止を含めた様々な恩恵が得られるのです。

まとめ

今回はマクロビオティックとは何か、そしてマクロビオティックによって受けることができる健康面のメリットについて解説していきました。健康に気を配っている方には、マクロビオティックは非常に魅力的な食事法だと感じたのではないでしょうか?また、マクロビオティックの主食である玄米は、近年ますますその効用が見直されつつあり、特に医学分野でも期待されつつあります。本要約では解説できませんでしたが、医療分野での期待についても本書には詳しく記載されています。もし気になった方がいたら、是非本書を手に取ってみることをお勧めします。

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